シャガールの名作「私と村」「サーカス」
シャガールとその作品をご紹介します
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シャガールは、人目を引く作風で有名な芸術家です。 彼の特長は、独特の色使いであったり、普通では考えられないような位置に人や動物や植物が存在していたりします。 そして、透視のような視点も用いられるため、夢や幻を見ている感覚に陥ったりするものです。 このような独自の感覚で多くの絵画を残している人物は、100歳近くまで生きた長寿の人です。 そのため、波乱に富んだ人生を送っています。 |
シャガールの「私と村」
シャガールは、帝政ロシアで生まれ、その後、パリにて美術を学びます。 その頃に制作された「私と村」は、代表作の一つです。 この絵画には、農夫、牛といったものが見られ、モチーフを自分の故郷にしています。 ここでは、彼の作風のエッセンスが随所に見られます。 人が逆さまに配置し、特異な構図になっていたり、牛の中に更に人や牛が見られるという透視があったりするものです。 この絵画は、ニューヨーク近代美術館にあります。 この絵画を通じて、芸術家として初期の段階で既に独自の世界観を有していたことがわかります。 結婚をし、ロシアに住んでいたこともありますが、再びパリに戻っています。 ただ、パリでの生活は、戦争の影が忍び寄り、結果、アメリカへ追われただけでなく、混乱の中、妻を亡くしています。 亡くした彼の最初の妻ベラは、作品群のキーワードとしても差し支えない存在です。 例えば、「誕生日」という絵画を挙げてみます。 現在は、メトロポリタン美術館が有していますが、1915年に発表されたものです。 男性がありえないような構図で女性にキスをしています。 情景からは愛情が伝わりますが、このモデルは、ベラであることは明らかです。 戦争がおわり、シャガールはフランスに戻り、多くの作品を残し、人生を終えています。 |
シャガールの名作「サーカス」
その多くの制作物の中に、通常の絵画でないものもあります。 例えば、パリオペラ座の天井画です。 彼が手がけたという特長が漂うものの、白鳥の湖等、オペラの演目も踏まえており、その場所にぴったりのものです。 これは、通販サイトでレプリカが売られており、興味があれば、絵画購入を行えます。 他の制作物としては、「サーカス」を版画集で発表しています。 舞台はサーカスであるため、動物や道化が登場します。 版画であっても、独特の世界観や色使いで、すぐに彼が手がけたものとわかるものです。 このように、シャガールは多彩であり、そして独特の感覚をもって多くの絵画等を発表しています。 シャガール展は、人気があり、日本各地で開催されています。 チャンスがあれば直接見るのもお薦めです。 |
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