1840年にパリで生まれたモネ。幼少のころから絵を巧みに描き、近くの文房具店に創作した作品を置いて絵画を販売してもらっていました。1857年ごろには地元の美術教師シャルル・オシャールによる指導を受け、その影響のもと描いた作品が1858年風景画家ウジェーヌ・ブーダンの目に止まり、インテリアアート・絵画として評価されます。彼との出会いがモネの光を描く画家としての端緒を形成しました。1874年に展覧会にモネが出展した「印象 日の出」という作品は後に印象派という言葉を定着させたものとして有名です。

他の画家が印象派の枠から離脱していたのとは対照的にモネは終始印象派の方向性、すなわち光を捉え、豊かに表現する技法に忠実でありました。一つのテーマをさまざまな気候や光線の元で描く連作はモネの1880年代以降の特徴といえます。特に1990年代以降とりつかれたように描いた連作「睡蓮」はモネの光への執着が強くにじみ出ている作品といっていいでしょう。「睡蓮」の絵画はMOMAに購入され現在でも人気絵画として展示をされております。モネは晩年、抱えた白内障に悩みます。彼が愛して止まない光が徐々に視界から失われていく不安を抱えながらの創作活動。しかしモネは86歳で亡くなるまで200点もの「睡蓮」を描き続けました。「睡蓮」の複製画をご自宅に飾ることでモネの思いを感じてみてはいかがでしょうか。