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絵画の選び方を人気インテリアコーディネーターが伝授!

インテリアコーディネーター荒井詩万さまインタビュー

シンプルで上質、美しい配色にこだわったコーディネートで幅広い世代に人気のインテリアコーディネーター・荒井詩万さん。コーディネートアイテムとしてインテリアアートを使うことも多く、ご自宅でもお気に入りのインテリアアートを飾って楽しんでいらっしゃるそうです。今回は「ギャラリーに住まう」をコンセプトにコーディネートされた素敵なご自宅を訪問、インテリアアートの選び方や楽しみ方について、教えて頂きました。

本当に素敵なご自宅ですね。
インテリアコーディネートをする際に荒井先生が心がけていらっしゃることはなんですか?
荒井詩万さん(以下、荒井):
住まう方のお好みやライフスタイルに応じた「コンセプト」を設定して、ご提案することですね。
コーディネートに際しては、まず、お客様のお話やご要望をしっかりヒアリングして、コンセプトを決めることから始めます。
ご自宅の場合は、自分の好きなものを漠然と集めてしまい、結果としてテイストや色がバラバラになってしまいがちですが、コンセプトを最初に設定しておくことで、コーディネートに統一感を出すことができるのです。

例えば、「家族や友人が気軽に集える部屋にしたい」というお客様には「おうちカフェにようこそ!」というコンセプトをご提案、文字通り、カフェのような居心地の良さを追求したプランで、家具・ファブリック・小物選びなどもお手伝いして、とても喜んで頂くことができました。
また、我が家のコーディネートコンセプトは、「ギャラリーに住まう」です。主人も私も美術館めぐりや旅行が趣味で、旅先でちょっとしたアート作品や小物を買ってきて飾るのが大好きなので、自宅新築時にこのコンセプトを設定。アートが映えるシンプルな家具や質感のある壁紙を選び、ギャラリーのようにアートが飾りやすいピクチャーレールを設置したり、「見せる・隠す」を考慮した造作壁面収納をデザインしました。
コンセプトが決まっていると、小物やアート選びの基準にもなるので、コーディネートがますます楽しくなりますよ!

インテリアアート選びは、慣れていないと難しく感じる方が多いようです。
選ぶ際のポイントを教えて下さい。
荒井:もちろん、ご自分が好きなものが一番いいと思います。でも、部屋全体の統一感を大切にしたいのであれば、色やサイズ、そして描かれているテーマを吟味して選ぶほうがよいですね。
中でも色は、お部屋全体と配色のバランスを考えて選ぶと統一感が出せるので、アート選びでは大切な基準になります。
例えば、今回、グローバルアートギャラリーさんで選んだクリムトの「生命の樹」。クリムトらしいゴールドが美しい作品ですし、いろいろな色が使われているので、どんなお部屋にも合わせやすいですよね。我が家の場合は、絵の下のソファに同じゴールドのクッションをプラス。色がつながって、統一感のある空間が出来上がりました。

同じくグローバルアートギャラリーさんで選んだシャガールの「天に捧げる花束(花瓶の花)」。こちらは玄関に飾ったのですが、こちらは、絵の持っている雰囲気を重視してチョイスしました。シャガールブルーが効いて、とても華やかな雰囲気ですから、お客様をお迎えする家の顔=玄関にぴったりだと思います。
最近は印刷技術が進んで、インテリアアートの質が格段に向上しているので、より安心して飾ることができるようになりました。今回ご紹介した2点にも、新しい印刷技法が使われていて、ポスターのように安っぽく見えないのも気に入っています。
グローバルアートギャラリーさんはインターネットの通信販売ですが、実際にお部屋に飾ってみてイメージと違ったり、サイズが合わなかったりする場合は、交換に応じて下さるので、その点も安心です。

インテリアアートの魅力を引き出すためには、どんなコーディネートを心がけるとよいでしょうか?
荒井:アートや小物を飾って楽しみたいのであれば、コーディネートを完璧にしすぎず、あえて余白の部分を残しておくことが大切です。インテリアコーディネーターに全体のコーディネートを任せたとしても、この余白部分には、自分の好みで選んだ品々を飾って、お部屋にほど良い個性を持たせるのがおススメです。

例えば、我が家の造作壁面収納。主目的は収納ですが、引き出しや棚などの隠す収納の間に、見せる収納として何もないスペースをつくっています。
ここは、家族の写真や旅先で見つけたお気に入りの小物を飾るディスプレイコーナー。季節の花を飾ったり、クリスマスやハロウィンなど期間限定の小物を飾ったりすることもできて、とても便利です。同じように、壁面もタンスや戸棚などの大型家具で埋めてしまわず、アートを飾れる程度の余白を残しておきましょう。

もし、壁面の余白部分にアートを飾るのなら、リーズナブルな価格のインテリアアートを数枚揃えて、季節ごとに、あるいはシーン別に掛け替えて楽しむのをおススメします!実は今回、グローバルアートギャラリーさんで選んだクリムトやシャガールのリトグラフは、どちらも5万円以下で購入できるもの。この価格なら無理なくいろいろなアートを楽しめますね!

荒井先生は、海外に行かれることも多いですね。
海外ではインテリアアートはどのような存在なのでしょうか?
荒井:特に欧米では、インテリアアートがごく身近なアイテムとして、生活に溶け込んでいますね。先日もロンドンを訪れた際、一般のご家庭にお招きいただく機会があったのですが、部屋ごとにインテリアアートを飾って楽しんでおられる様子が印象的でした。あまりお金をかけずに、手作りの小物なども織り交ぜながら、上手にお部屋をコーディネートしているんですよね。

残念ながら日本は欧米に比べると、まだまだ「インテリアコーディネート=お金がかかる」という誤解持っている方がたくさんいらっしゃいます。でも実は、工夫次第でお金をかけなくても自分らしいインテリアコーディネートは可能なんですよ。
中でも、数万円単位で購入できるインテリアアートは、背伸びせずに楽しめる優秀なアイテムだと思います。「素敵ね」「シャガールは私も大好き」などと、ご家族やお客様との会話が生まれるきっかけにもなりますし、何よりお気に入りのアートを見ているだけで豊かな気持ちになれますよね。
難しく考えず、まずは1枚、飾ってみてはいかがでしょうか。私自身も、これからもっといろいろなアートを自宅に飾って、楽しんでみたいですね。また、インテリアコーディネーターとしても、お客様にアートのある暮らしを積極的に提案していきたいと思っています。
現在はインテリアコーディネート業務以外に、インテリアスクールやセミナー講師、またTV・雑誌などのメディア出演を通じて、インテリアコーディネートの楽しさや、暮らしを豊かに美しくセンスアップするヒントを発信しています。活動の様子はその都度、ホームページやブログで紹介していますので、ぜひご覧になって下さい。
インテリアアートの飾り方やコーディネートの例としても、参考にして頂けると思います。

―荒井先生、ありがとうございました!

CHIC INTERIOR PLANNING主宰、
インテリアコーディネーター、ライフスタイルプランナー
日本女子大学家政学部卒。設計事務所にて秘書として勤務。

在職中、「町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー」で2年間学び、
卒業後、フリーのインテリアコーディネーターとして「CHIC INTERIOR PLANNING」主宰。
インテリアを手掛けた自宅「YAMATE HOUSE」は、「第45回神奈川建築コンクール優秀賞」受賞。

新築住宅やマンションのインテリアコーディネート・リモデルを手掛ける他、町田ひろ子アカデミー講師・各セミナー講師、雑誌の企画・監修やスタイリングも務める。
NHK教育テレビ「資格☆はばたく」・TBSテレビ「はなまるマーケット」などメディア出演多数。
CHIC INTERIOR PLANNING
インテリアコーディネーター荒井詩万のブログ
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