1945年フィリピンのマニラに生まれたセルゴン。彼の父は高級家具屋を営む一方アマチュアアーティストとして活動していました。その遺伝子を受けついだがゆえかセルゴンも幼いころより美的センスに恵まれ、高校の頃には全国青年絵画コンクールで優勝しています。そしてその後名門フィリピン国立大学芸術学部に奨学生として入学。著名な画家ホセゴヤの指導の下多くを学びその巧みなデッサン力を開花させていきました。1966年には初の個展を開き、アートディーラーや収集家より多くの賞賛を受け、プロの道を歩み始めます。

彼の作品は特にハイソサエティーに属する人の琴線を揺さぶり、魅了しました。

カンボジアのシアヌーク殿下や故マルコス大統領などはその筆頭でしょう。上流の顧客に恵まれたセルゴンは1978年には国のバックアップでヨーロッパ各地の美術を視察、西洋の美に多大なインパクトを受けます。より世界に通じる作品をと翌年アメリカへわたり、多くの個展を開き、ファンを獲得、好意的な評価を得ました。セルゴンは現在でも世界各地のファンは元より、ユリゲラーやイメルダマルコスなど著名な者の支持に応えるべく熱心に創作活動に励んでいます。