1893年スペインのバルセロナに生まれたミロ。カタルーニャの村の美しい風景に大いに感化されたミロはその年から画家になることを決意。翌1912年にはバルセロナの美術学校へと入学します。1919年にはパリへと向かいシュルレアリズム的な芸術へと傾倒していきました。

元々ミロは、写実的かつ緻密な絵を描いていました。しかし30代になり極めてファンタジックな半抽象的絵画を好んで描くようになります。それは個性的かつ特異なコンセプト。単純な記号の羅列、怪しい色使い、枠にとらわれない自由奔放な構図など。それらミロの直感ともいうべき感性が小宇宙たるキャンバスにストレートに投影されていたのです。

第二次世界大戦後再びミロの作風は変質します。より伸びやかにより楽しんで。1956年にマジョルカ島パルマにアトリエを造った彼は、そのコンセプトの元、主に大作を精力的に創作し絵画の販売を続けました。またインテリアアート以外の分野においても他者と共同で陶器や壁画、彫刻などを作り、1970年には大阪万国博覧会に出展する壁画制作のため来日もしています。そして1983年、ミロは彼の晩年の巣ともいえるパルマのアトリエで90年の長き人生に幕を閉じました。ミロの伸び伸びとした絵画を購入し、自宅に飾ってみてはいかがでしょうか。細かいことには気にしない。そんな思いを馳せることになるでしょう。