クリムトの生い立ちと作風の関係
クリムトの生い立ちと作風の関係
![]() |
グスタフ・クリムトはオーストリア・ハンガリー帝国、ハプスブルグ帝国に生まれました。 1862年にウィーンで生まれた彼は二人の弟とともに博物館付属の工芸学校に入学しました。 彼の生い立ちは貧しく当時は大恐慌で彼の実家もその日の食事にも困るような時代でした。 そんななか三兄弟は一生懸命学び後にクリムトは大画家に、弟のエルンストは彫刻師に、ゲオルグは彫金師となり後に家計を助けました。 後にこの兄弟で一つの絵画とその額を共同作業で作り上げ、高い芸術性を誇る仕事をすることになるのです。 この工芸学校では彼は石膏像について学び古典主義作品のデッサンを取るなどして学びました。 |
装飾家として名を馳せたクリムト
その後兄弟三人で劇場装飾の仕事を立ち上げ他の都市から注文を受け遠征に行くなど軌道に乗って功労賞なども受賞する仕事ぶりを発揮しました。 ウィーンと彼らの芸術の相性はとても良く、1888年には「旧ブルグ劇場の観客席」などは当時のウィーン社交界を的確に描いているとして評価され、ウイーンの人々に愛されました。 最初は装飾家として名を馳せた彼は大学の大講堂の天井画の制作を依頼されます。 この天井画は当時の芸術界を二分する大論争に発展する問題作でしたが、残念ながらこの作品は第二次世界大戦時に消失されてしまいましたが彼の装飾作家としての仕事ぶりを知るための貴重な資料でした。 |
クリムトの代表作「接吻」
クリムトの代表作は「接吻」です。 画面いっぱいに映し出された男女がキスをするシーンですが、首を曲げて愛しそうに女性に接吻する男性の表情は伺えませんが、女性の恍惚とした得も言われぬ表情は大変美しく圧倒的な幸福感に包まれます。 美術館でも人気を誇るこの絵画はその豪華な目もくらむ金色の色彩が美しく絵画購入してリビングに飾りたいというファンも多い代表作です。 また「生命の木」も大変美しく象徴的な人気絵画です。 渦を巻きながら成長していく大きな木の絵は、不思議な安心感とともに見ているものにエネルギーを与えてくれる感想を持たせる魅力あふれる絵です。 木下には花が咲き乱れ、大地の豊かな実りを表しているようで、家族の幸せを願う絵にも見えます。 美しい作風や幸福感あふれる作風から、夫婦円満を表す縁起の良い絵ということで結婚のお祝いとしても大変人気の高いものです。 クリムトの絵画は全体的に美しく装飾的で、飾りたいと思わせる魅力を持っています。 自分の部屋はもちろん贈り物としても好まれ、空間を輝く幸福感で満たす力がある絵画ばかりです。 |