グスタフクリムト「生命の樹」は見れば見るほど引き込まれてしまう、抽象的であり象徴的な絵画です。繰り返し渦を巻くダークブラウンの渦は樹木の枝なのですが、意志を持っているように自由に枝を伸ばしています。木の幹には、人間の目のような模様があったり、金色の輝きが乗せられていたりと、見るものをさまざまな思いへと誘います。木の足元にはガラス細工のように鮮やかでカラフルな花が咲いていて、木の生命力を引き立てています。木の枝に留まった1羽のトビの紅い瞳が知的に輝いて、英知そのもののように見えるのも印象的です。落ち着いた色調の絵画ですから応接室や、会社のロビーなどに飾って、これからの繁栄の象徴にしたい絵画です。