ゴッホの特徴イエローカラー
独特の作風で知られるゴッホの生い立ち
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フィンセント・ファン・ゴッホは、世界的に人気の高い画家です。 多くの美術館で彼の展覧会が開催されています。 日本国内でも、ゴッホ展は頻繁に開催されており、多くのお客さんが彼の作品を見るために訪れます。 なぜ、それほどまでにゴッホの作品は人気があるのでしょうか?その理由の一つは、彼の独特の作風にあります。 彼の代表作である「ひまわり」や、「アルルの跳ね橋」などの絵画では、絵の具を塗り重ねて、うねるようなタッチで描かれています。 あの独特の筆使いは、多くの人に強烈なインパクトを与えているのです。 また、イエロー系の色彩を中心とした彼の作風も見る人の注意を惹きつけています。 |
ゴッホの象徴であるイエローカラー
実は、黄色というのは人の注目を集めやすいカラーなのです。 そのため、道路標識や、注意を促す看板などでも黄色は多く使用されています。 ですが、実際にゴッホの絵画を美術館で鑑賞してみると、彼の使う黄色はとても穏やかで落ち着いた色味であることに気がつくでしょう。 うねるようなタッチやイエロー系なので、一見すると派手に思われがちですが、実際はとても繊細で穏やかな絵画が多いのです。 彼がそのような独特の表現に変わって行ったのは、フランスへ行ってからなのです。 初期の頃は、「ジャガイモを食べる人々」のように、もっと暗い色彩を中心として、写実的な表現で描いていました。 そのような表現をしていたのは、彼の生い立ちとも深い関係があります。 |
ゴッホの宗教観
彼は、オランダの牧師の家に生まれました。 そのため、宗教に非常に熱心だったのです。 若い頃には、聖職者を目指していた時期もありました。 貧しい人たちの力になりたいという気持ちも持っていたため、貧困で苦しむ農民たちの生活と向き合って、絵画制作も行っていました。 ですから、この時期に描かれている絵画のほとんどは非常に暗い色彩となっているのです。 その後彼は南フランスにわたり、ゴーギャンなどの画家たちの影響を受けるようになります。 明るい光がたくさん降り注ぐ南フランスのアルルでの生活が、彼の絵画表現に大きな影響を与えたのです。 そして、あの独特のうねるような表現や、明るい色彩の絵画をたくさん生み出したのです。 しかしながら、彼は画家として大成功を収める前に、自ら命を絶ってしまいます。 暗い色調で描かれた「星月夜」には、彼の不安感が表現されているという感想を持つ人もいます。 そんな悲劇的な彼の生い立ちが表現されていることも、ゴッホが多くの人から愛されている理由の一つでもあるのです。 |