アルフォンス・ミュシャの「四季 夏 サマー」は、夏の暑さにややアンニュイな表情を浮かべながらも水遊びを楽しむ女性が印象的な作品です。青々とした夏空に、輝く太陽の光、色白の肌を露出した美女は日光浴をしています。夏の太陽にちょっと焦らされつつも、真っ赤な夏の花をあしらった花冠を頭に乗せ、足を水面に遊ばせながら楽しんでいる様子がうかがえます。日本の夏の絵といえば、涼しさを呼ぶ風鈴や、肌を隠した浴衣姿の女性の絵が中心ですが、日本ほど湿度が高くないヨーロッパの夏は太陽のもとでのんびりが似合う季節です。絵画は同じモノを飾り続けるのではなく、季節によって変える楽しみもあります。初夏から夏の終わりまでじっくり楽しめる作品を、リビングに飾ってみてはいかがでしょうか。