カンディンスキーのImprovisation #31は、Improvisationというだけあり、即興的に描かれており、見る人が勢いを感じられる作品です。しかし、その中にも巧みな構成や色遣いが成されています。また画面をはみ出しそうな躍動感からは力強さも溢れており、絵画購入で作品を選ぶ時にも瞬間的に目についてしまうほど、斬新で印象的な表現がされている作品です。抽象的ゆえに実態がつかめないことから、ついじっくりと見入ってしまい、いつのまにか目の前の不思議な世界に引き込まれてしまうのではないでしょうか。抽象的な絵画は鑑賞する人々が様々な想像を膨らませやすく、各自各々違った印象を抱くということも多いにあります。人間の考える力をより伸ばしてくれる素敵なアートであり、感性と共に思考力も養われることでしょう。