サルバドールダリの「Galatea of the Spaheres」は、女性の顔を水玉模様で描いたとても幻想的でアートスティックな作品です。Galateaというのはギリシャ神話に出てくる、処女の女性を意味し、この作品は彼女をオマージュしたものと考えられています。その女性像を儚げなシャボン玉のような丸い玉の寄せ集めで描く作風は、とてもユニークでダリにしかできない発想といえるでしょう。玉の色は幾つかのカラーが用いられていますが、顔の部分には黄色がかったベージュ、髪の辺りには黒を巧みに配することで女性の顔が形作られていきます。その女性が水色の鮮やかな背景に浮かび上がることで、非常に幻想的で印象強い作品に仕上がっているのです。