サルバドールダリの「レディゴディバ」は、実在したと言われる伝説の伯爵夫人ゴディバを描いた作品です。ダリの描いた「レディゴディバ」は、全体的に金色の美しい髪で隠され、後ろ姿の状態で姿かたちははっきりしていないにも関わらず神々しさを感じさせています。政治家であった夫の暴政を諌め、苦しむ民のために裸体をさらすことで自らを犠牲にした女性の姿を描いています。自らの裸をさらすという女性の勇敢さを讃えながらも、彼女の気持ちを尊重するかのような描き方に優しさを感じます。真っ白なレースのような白馬にまたがり、金色の長い髪で体を覆う姿が印象的です。チョコレート色の肌もインパクトがあり、構図や色合いも美しいアート作品となっています。