パブロピカソの「トルコのショール」 は、大判のショールをまとった女性を描いた作品です。トルコではイスラム教徒が多く、女性は顔や肌を露出しないよう美しく装飾された大判のショールをまとっていますが、その様子を美しく表現したものです。ショールの影からのぞく顔は、細い顔の鼻立ちがくっきりした女性と、大きな瞳が印象的な2つの顔が描かれています。人物のいろいろな一面や局面を随所に現した作品で、ピカソらしい芸術的な発想の作品だといえます。全体的にはショールを際立たせるために、背景や女性が来ている衣服は落ち着いたカラーで仕上げられていますが、ぱっと目をひく鮮やかな色使いが鮮明で、とても美しい作品となっています。絵画購入をする時は色彩やタッチにもこだわってみてはいかがでしょうか。
