パブロピカソの「人形を抱くマヤ」は、人形を大切そうに抱きかかえる幼い少女が抽象的に描かれています。これは、マリー・テレーズ・ワルテルとピカソの愛娘を描いた作品です。生命のある生き物を描くときは大きくデフォルメし、二面性のある表情を描くことが多いピカソですが、娘が抱えている人形にはそれが描かれていないことから、複雑な感情を持ち合わせる人間と、無機質な人形を巧みに表現しているといえます。全体的に青や緑などの寒色系の色で塗られており、透き通るような肌質が表現され、どことなく上品で気高い印象を与えます。それとは対照に赤の色使いがとても鮮やかで鮮明に出ており、絵画購入の際はお客様を通すリビングはもちろん、玄関など人の目にとまる場所に飾ると華やかさをプラスさせることができるでしょう。