ピカソのアビニオンの娘たちは「娘たち」と表題するには、あまりにも強い印象が残る作品です。それもそのはずで、実はこのモデルになった女性たちは売春宿の女性たちです。しかし、この女性たちをよく見ていると、最初の強烈な印象とは違って、大らかな明るさや生命力が伝わってきます。作風は伝統的な西洋画のセオリーを離れ、キュビズムと言われる作風へと発展していく、その原点になったと言われています。右側の二人の顔の描き方にその特徴が強く表れています。登場する人物の肌の配色を忠実に再現していることで、それぞれの個性を発揮しているのが見てとれます。絵画購入をした際は、ご自宅の玄関先や会社の受付に飾っておくと、おしゃれな雰囲気を演出させてくれるでしょう。