美術館に展示されるグラフィックデザイナー ミュシャ
人々に愛され続けている、繊細で美しい作風のグラフィックデザイナー、ミュシャ
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ミュシャは、19世紀末から20世紀の初めまで活躍していたグラフィックデザイナーです。 商用のポスターや装飾パネル、挿絵や絵画など、さまざまな形式のものを描きました。 一般には、フランス語読みのアルフォンス・マリア・ミュシャという名で知られていますが、彼の母国語では、ミュシャはムハという発音になります。 ですから、アルフォンス・マリア・ムハというのが、彼の正式な名前だと言えるでしょう。 彼の作品の特徴としては、何らかの概念を象徴する存在として女性が描かれることが多かったことや、花などの植物を多く取り入れたり、なめらかな曲線を用いて装飾的な背景を描いたりしていたこと、スラブ民族の歴史に関することを絵の題材としてしばしば取り上げていたことなどが挙げられます。 |
いち早く新しい様式を取り入れるミュシャ
| 概念を象徴する存在として女性が描かれているものとしては、例えば、『四つの宝石』という連作が挙げられるでしょう。 これは、トパーズ、ルビー、アメジスト、エメラルドという宝石の名が冠された4つの絵から成っていますが、どこにも宝石そのものは描かれてはいません。 ただ、女性と、花と、曲線を多く用いた装飾的な背景が描かれているだけなのです。 しかし、この絵を見る者には、それぞれの宝石のイメージが伝わってくるようになっています。 これが、概念を象徴しているということです。 植物などの有機的なモチーフや曲線を多く用いた装飾については、当時、新しい美術として生まれつつあったアール・ヌーヴォー様式の影響を受けています。 彼は、従来の様式にこだわることなく、いち早く新しい美術様式を取り入れて、作品の制作にあたっていたんですね。 また、スラブ民族の歴史をテーマとしてしばしば取り上げていたことは、祖国への愛を表現したいという気持ちを、彼が強く持っていたことの表れだと言われています。 |
女性を魅了するミュシャの絵画
| 以上の文の中で「彼」と何度も呼んできたことからもお分かりかと思いますが、ミュシャはれっきとした男性です。 繊細で美しい作風から女性だと勘違いされがちなため、彼が男性だと知った方の多くは「とても驚いた」という感想を漏らします。 ちなみに、彼自身は男性ですが、彼のファンには女性が多いようです。 美術館などでミュシャ展が開かれると、女性の来場客が圧倒的に多くなります。 ただ、もちろん、男性からの人気がないというわけではありません。 男女問わず見る者を引きつけるような、画面として完成された美しさが、彼の描くものには宿っているのです。 現代でも彼の描いたものたちは、美術館の展示物として鑑賞されたり、画集として購入されたり、絵画購入されたりして、人びとから愛され続けています。 |



























